秋晴れの2019益子陶器市へ♪_暮らしと器の愉しみ
益子陶器市2019年秋レポ。思い立ったが吉日ということで、陶器市最終日へ初めて足を運びました!素敵な出合いがたくさんあった楽しすぎた一日…当日出合えた作家さん達のことや暮らしの中に来た器たちのことを綴ります!
Posted on 2010/03/12
« 前の記事:住宅版エコポイント座談会 in恵比寿 カフェヘブンズ を読む
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その名も「2010年住宅政策セミナー」。現代の社会状況に合わせて様々な施策が執られていますが、その仕組みも多岐にわたっていて、設計者としてもボーっとしていてはどんどん時代に取り残されてしまう世の中です。政策の中には知らないと損!というようなものもあるので、しっかり勉強して、建主さんにとっても有力な情報を提供して行きたいと思います。
株式会社エヌ・シー・エヌが主催するセミナーに
参加してきました!
現在の住宅を取り巻く制度について
2時間半にわたる講義を受講。
簡単にですが、まとめてみたいと思います。
(←写真は熱弁をふるう南先生。私、ファンなんです)
「政策」というだけあって、少しお堅いお話となりますが、
21年度補正予算により決まった事業として下記政策は既に開始され、
具体的に取り組まれている方も多いのではないかと思います。
・住宅版エコポイント
・地域活用木造住宅振興事業
・優良住宅取得支援制度
「住宅版エコポイント」とは・・・
新築及びリフォームで断熱等に関し基準を満たしたものについて、エコポイントを支給するもの。
前回のクラシカ隊がゆく!でも取り上げていますので、ご参照下さい☆
「地域活用木造住宅振興事業」とは・・・
地域材を活用した展示住宅の整備や地域材活用に関する
技術研修への助成を行うもの。(既に募集は終了しています)
「優良住宅取得支援制度」とは・・・
住宅金融支援機構の【フラット35】Sでの金利が当初10年間は
0.3%から1.0%に引き下げられるというもの。結構大きいですよね!
では、22年度の政策にはどういったものがあるのでしょうか?
まだ本決まりではないものの、どのような取り組みが今後始まりそうなのか、
いち早く情報を得ることが出来ました。
・環境リフォーム推進事業 ⇒ ストック型社会への転換に向け、 建物検査を活用した既存建物の流通やリフォーム事業を募り、費用の一部を補助するもの。
・木のまち・木のいえ整備促進事業 ⇒ 特に「木のいえ」に関しては、 地域材を活用した木造の長期優良住宅に対して1棟につき100万円が補助されます。
・住宅取得等資金に係る贈与税非課税枠の拡大 ⇒ 住宅取得等資金で 贈与税の非課税枠が500万円から1500万円に拡大されます。
・長期優良住宅普及及び促進税制の延長 ⇒ 長期優良住宅では、 登録免許税/不動産取得税/固定資産税が減税されます。
昨年から始まった長期優良住宅ですが、22年度も重要な位置づけとなりそうです。
長期優良住宅とするには、断熱の強化や劣化対策、耐震性の向上など
建設時のコストとしてもかさむものが多いですが、
各種優遇制度を利用することで出来るだけ得をしながらより良い住宅としていきたいものです。
2009年はリーマンショックの影響から住宅着工数が落ち込みましたが、
それでも戸建住宅の着工数のうち実に約2割は長期優良住宅の認定を受けているものだそう。
沢山建てられているんですね。。。
さて、「住宅版エコポイント制度」や「長期優良住宅制度」など、
よりエコ度を高めた住宅が求められる現在、
設計事務所としてどのようにそのような制度に対応していくべきか、
住宅評論家の南雄三先生の講義も行われました。
いつもながら、快活なお言葉で分かりやすく要点をまとめて頂いた講義、
ここに再現するのは無理があるので、掻い摘んでお伝えします。
色々な推進事業や補助事業がありますが、どれについても言えるのが、
「評価ツール」を使用して、その建物を「評価」し「判断」されるということ。
評価ツールとは・・・
・性能表示制度 ⇒品質
・CASBEE戸建 ⇒エコ度
・自立循環型住宅 ⇒省エネ度
・住宅省エネラベル ⇒トップランナー基準
などの指標が挙げられます。
住宅省エネラベルについては、自己評価も可能なので、一度試しに適合性を確認してみるのもオススメです。
IBECのホームページからWEB用算定プログラムが利用可能です。
住宅省エネラベルでも指標となっているのは、二酸化炭素の排出量。
私達は生活の中で毎日エネルギーを消費していますが、
実際、そのエネルギーの多くは「暖房」「給湯」「照明等電力」で消費されています。
「暖房」に対しては、建物の断熱をしっかりと施すなど建物側での配慮は欠かせませんが、
「給湯」や「照明等電力」については、高効率の機器を導入することで、
格段に二酸化炭素排出量を減らすことが出来ます。
また、どうしても排出してしまう二酸化炭素については「カーボンオフセット」という考え方も。
風力発電や植林といった二酸化炭素削減事業に対価を支払うことで、
排出した二酸化炭素をオフセットしようというものです。
南先生ご自宅のCO2排出量は年間3トンとのこと。
オフセットには1トンにつき2000~4000円かかります。
先生はグリーン電力基金に1口(500円/月)参加されており、東京電力の基金が1口加わる為、
年間12000円の基金が発生。年間のCO2排出量をオフセットしている考えとなります。
グリーン電力基金についてはこちらを参照下さい。
試しに私の自宅での年間二酸化炭素排出量を計算してみました。
水道光熱費の請求書を見ながら、毎月の消費量を元に二酸化炭素排出量を計算します。
年間とすると1.8トンでした。夫婦二人で狭い1ルームに暮らしている割には消費し過ぎのようにも感じました。反省。
毎月の消費量を見ると、1月2月の寒い時期の電気とガスを多量に消費していました。
エアコンとオイルヒーターの電力と、熱いシャワーの温水の為のガスでしょう。
単純、簡単な計算ですが、自分の生活を見つめなおすきっかけともなります。
家庭でのエネルギー消費は、一戸一戸は小さなものでも、国内全住戸で見ると実に膨大な量のエネルギーです。
施策があるからエコ住宅、ということではなく、
これからの住宅は安全で気持ちよく過ごせることはもちろん前提として、
より環境に配慮した工法、材料、プランetcを隅々まで考慮していくことも重要になるのだと思います。
身近なところから意識することで、少しずつ住宅の様相も変わってくるのかも知れません。
まだまだ朝晩は肌寒い日々。
エアコンを切って修行をする訳にはなかなか行きませんが、
暖かい春を待ち望みながらも、
消費エネルギーの減少には自分の家でも、又設計に於いても日々努めて行きたいと思います!
(文責:大島)