豊かに暮らす、フランスの小さな町のシャンブルドットのこと_南仏旅行記Vol.8

Posted on 2019/02/09

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カップマルタンのエアビーから移動し、次の宿泊先は小さな街のシャンブルドット。
「シャンブルドット」とはフランス版B&Bのこと。
簡単な朝食とベッドを提供する民宿のような宿泊施設ですが、
営業するにはフランス国家の基準を満たす必要があり、
それらの条件をクリアしないといけないそうです。
今回は憧れていたシャンブルドットでの宿泊のコトをお伝えします。

前回までの旅はこちら。

南仏旅行記Vol.7

 

「シャンブルドット」とはフランス版B&Bのこと。

簡単な朝食とベッドを提供する民宿のような宿泊施設ですが、

営業するにはフランス国家の基準を満たす必要があり、

それらの条件をクリアしないといけないそうです。

今回は私、スピカが憧れていたシャンブルドットでの宿泊のコトをお伝えします。

 

 

前回の記事にもあるように、今回の旅ではフランス国鉄のストライキにバッチリ被ってしまった私たち。。。

翌日宿泊予定のシャンブルドットはアヴィニヨンで在来線乗り換えの

「リルシュルラソルグ」という小さな街にありました。

運良く予約していたアヴィニヨンまでのTGVが運行するので、その先をどうするか、、、

前日の夜にもかかわらず、、、、

宿のオーナーさんに翌日のチャーターをお願いする事ができました。

あの時は本当に安堵しました!

 

ストはまだまだ続くようで3泊目に予約していたホテルに辿りつけるか

(さらに田舎の方へ行こうとしていました。)

翌日はいささか不安にもなっていました。

 

さて、今回宿泊する宿は南フランスの小さな街「リルシュルラソルグ(L’Isle-sur-la-Sorgue)にある、

「ヴィラモンローズ」。

オーナーは日本でもフランス料理店を営んでいた事もある、

「ダヴィッド」さんと日本では雑誌編集者をされていた「町田陽子」さんのお二人。

 

古い住宅を購入され、フランス式DIY【ブリコラージュ】を施しながら宿へとコンバージョンされています。

 

私がお二人を知ったのは、いつだったのか、、、

よく思い出せないのですが、Twitterだったと思います。

旅関係やフランス関係のフォロワーさんがよくReTweetされていて興味を持ってブログを拝見し始めたのが最初。

(実はコッソリ見ていたので、フォローは旅行後です。)

私の息子がフランスに縁のある人生を送っている事から、

日本人でフランスで生活されている事に最初は興味があったのですが、

ブログを拝見し、その生き方、考え方に感銘を受けました。

 

そして美しいインテリアのお住まい。

(シャンブルドットはオーナーが同じ建物に住んでいる事が開業条件の一つだそうです。)

 

時々ブログやtweetを眺めてはいましたが、

その時は自分が南仏に旅行に行くとは思っていなかったので

(いつか、休暇村やマルセイユのユニテ・ダビデシオンを観たいなぁとは思っていましたが、、、)

シャンブルドットも「いいなぁ」と思って眺めていたのでした。

 

町田さんが2冊の書籍を出されている事も情報としては知っていたのですが

今回の南仏旅が決まり、著者名を見ずに購入した本の中でとても良い本があり、

読んでいるうちに「あれ?町田さんの著書、、、」ということも。(汗)

 

何かご縁を勝手に感じ、旅のルートを決定しながら宿泊先を選ぶ段になり、

「ここどうかな?」といいひさんに提案してみたところ、

共感してくれて今回泊まれることに。

 

前置きが大変長くなりましたが、、、

 

宿に到着してその素敵な空間と設えに二人で感嘆の声を上げました。

ブログで拝見はしていましたが、

築120年ほどの民家の改装を設計者を入れずにご自分たちで工事業者に発注した室内は、

良い感じにシャビーで甘すぎない大人な空間。

ヴィラモンローズは1日一組限定の宿。

小さなキッチンもありリビングとベッドルームが分かれているのもポイント高いです。

 

↓ 玄関を入ると正面が階段。

 

 

↓ 玄関で左右に振り分けられた、ベッドルームとリビング。

 

 

 

↓ミニキッチンやトイレなどの水回りを介してベッドルームとリビングは行き来できる回遊性のある間取り。

ちなみにトイレは独立型で、フランスではまだ珍しいウォシュレットでした。

 

 

パウダールームはバスルーム兼用ですが、フランスらしいインテリアに

日本人らしい細やかさが嬉しい仕様。

シャワーブースが付いているのも良いですよね。

 

 

 

↓お二人が手がけられたブリコラージュの家具や、

集めているアンティークの食器(販売もされています)、

そしてアンティークのリネンで作られたカーテンや小物たち。

 

 

どれもセンスが良く、

心地よい空間です。

 

そしてB&Bなので基本は朝食のみですが、

「ターブルドット」という夕食をお願いする事も可能です。

私たち、呑助な事もあり、、、、、

旅ではゆっくりのんびりオウチ呑みのような時間を楽しみたくて、

キッチン付きのアパートメントやホテルで夕飯を済ます事が多いのですが、、、

このモンローズは寝室の上のフロアでお食事をいただける手軽さと、

ホテルとも違う食卓を囲むような体験をしたくてターブルドットをお願いしていました。

 

事前に食事の好みをお伝えして、、、何が出るかはお楽しみ♪

↓ テーブルセッティングもとても素敵です。

 

 

実はブイヤベース(お魚のスープ)が食べられたら良いなぁと希望は伝えていたのですが、

冬に食べるお料理のようだったので、初夏の南仏で出されるのだろうか???と半分期待していなかったのです。

 

、、、がダヴィッドさんが「冬の料理だけど作ったよ」と出してくださいました!!!

本来のブイヤベースは漁師料理でお魚のごった煮を濾したものとか。

よくあるエビや貝類がトマトスープの中にあるブイヤベースイメージとは違うそう。

旅の途中で見つけた、「スープ・デ・ポワソン(フィッシュスープ)」の

瓶詰めが思いの外美味しかったのもあり、

期待が高まります!!!

 

バゲットにルイユソース(ニンニクのソース)を塗り

チーズを乗せたものをスープに浸して食すのが本来の食べ方とか。

この食べ方が私的にはもう堪らず、、、、

お代わりをお願いし、、、、

ダヴィッドさんには「他にもお料理出るから食べ過ぎないで」と言われ、

翌日の朝食にも出していただくほど!

(すごい食い意地、、、、)

 

 

この記事を書きながらも、あの味を思い出します。。。

また頂きたいなぁ。

この他にも二人ともが大好きなホワイトアスパラ!

お魚とマシュポテトにこれまた大好きなズッキーニの付け合わせ!

チーズやデザートまで♪

お腹いっぱいになりました。

 

 

お料理に合わせるのは、南仏特産のロゼワイン♪

どのお料理も美味しくて、付かず離れずのサービスもちょうど良く、

眼福、口福。

友人の家のリビングでくつろぐような美味しく楽しい時間でした。

 

ここでは3泊希望だったのですが先約があり事前には2泊の予約しか取れていませんでした。

ストでの移動を考えると、どう動くのが最善なのか、、、

結局は、電車でも最悪はバスでもアヴィニヨンに戻りやすく、

最終日のマルセイユに確実に行けるところは、ここなのでは、、、、

と、ダメ元で3泊目の延泊をお願いしてみると、、、

運良く予約されていた方がキャンセルされたとか。

(キャンセルしてくれてありがとう~~)

そして3泊する事が可能に!

本当にこの旅は幸運に恵まれているな~と

神様に感謝するような出来事がたくさんありましたが、

この事もその一つでした。

 

予定が変わった事で1日チャーターをお願いできる事にもなりました。

町田さん達との雑談で私たちが建築を生業としている事、

ならばそれに合わせて回るメニューもコーディネートしてくださる事もわかり、

別記事になりますがとても充実した時間を過ごす事ができたのです!(๑˃̵ᴗ˂̵)و 

 

 

ここモンローズを訪れる方々は

ご自分達の思い描いていた旅を

町田さん達にお伝えして叶えている方が多いようです。

 

お部屋にあるノートにも大勢の旅人達のメッセージが綴られていました。

私たちも感謝を込めてメッセージを残してきました♪

 

町田陽子さんのブログはこちらにになります。

(別サイトに飛びます)

 

次回はここリルシュルラソルグのマルシェや家呑みの事をお伝えします。

お楽しみに♪

 次回 は2/23更新の予定です。

(文責:滝川良子)