秋晴れの2019益子陶器市へ♪_暮らしと器の愉しみ
益子陶器市2019年秋レポ。思い立ったが吉日ということで、陶器市最終日へ初めて足を運びました!素敵な出合いがたくさんあった楽しすぎた一日…当日出合えた作家さん達のことや暮らしの中に来た器たちのことを綴ります!
Posted on 2019/07/15
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この集合住宅はコルビュジェの理想の都市を具現化するため、コルビジュエが設計したユニテの中で一番最初に建築された集合住宅です。
1952年竣工(昭和27年)の建物は現在も一般の方が居住されています。
前回まで。
リルシュルラソルグでの暮らすような旅を後に、
旅の最終目的はマルセイユでのコルビュジェ設計ユニテ・ダビタシオン見学。
この集合住宅はコルビュジェの理想の都市を具現化するため、
コルビジュエが設計したユニテの中で一番最初に建築された集合住宅です。
1952年竣工(昭和27年)の建物は、私たちが訪れた2018年現在も築66年ながら一般の方が居住されていました。
一部の階は1967年にホテルとして開業し、運良くそこでの宿泊予約もでき、かなりワクワクして向かいます。
マルセイユまではリルから列車利用でアヴィニヨンへ。
そこからは予約していたTGV(これまた幸いに予約車は動いていました)で一路マルセイユへ!!!
実はマルセイユ行きは賛否両論。。。。
私たちが事前に聞いたマルセイユ情報では、治安が大変悪く危険な地域とか。
これが日本での情報だけではなく、息子経由でフランス人(しかも南仏の方)の方から情報でも!
フランス語が全く話せず、英語もカタコト(私たちのことです)。。。そしてフリー旅行。
治安が悪いので、何かあった時に困るだろうと大変心配され、、、
ところがリルで宿泊したシャンブルドットのダヴィッドさんと町田さん、お二人にリルの次はどこへ?
と聞かれてマルセイユと答えた時の反応は、予想に反して「ノープロブレム!」
確かに昔は治安が悪く、大変危険だった時もあったそうですが、、、
ダヴィッドさんは元々マルセイユ出身。
町田さんもフランスで最初に住まわれた街がマルセイユ。
ということもあり、老後はマルセイユでも良いかも、、、、と云うくらい住みやすいようです。
ダヴィッドさん曰く、昔のイメージが先行しているため、マルセイユで事件が起こるとフランスの
マスコミもこぞって取り上げるそうです。
事件数はパリの方が圧倒的に多いのに、
新聞などメディアで取り上げられる回数が多いので=大変危険な所、、、という図式が出来上がってしまっているそう。
とはいえ、日本とは違うのは確かなので、、、
旅行者は気をつけて過ごす。
という海外旅行の心得はマルセイユでも忘れないでね!と
アドバイスをいただき、いいひさんと二人少し安心してマルセイユに向かえました。
やはり初めて行く場所、心配もありますし、こういう話は貴重でありがたかったです。
↑ さてさてTGVでお昼過ぎにマルセイユに到着しました!
この旅で訪れてきた街と比べると、なんだか『大都会!』という印象です。
タクシーでそのままユニテへ向かいます。
教科書や書籍や展覧会で見た歴史ある建物が目の前に現れる、、、瞬間は、やはり何だか感動します。
1階部分のピロティのコンクリート柱が重厚感があり、印象的でした。
集合住宅内にあるホテル受付でチェックインを済ませます。
ここで明朝早いため、タクシーの手配とチェックアウトの方法を確認。
この建物はメゾネット式。
EVホールから中廊下を挟み、両側に部屋がある造りです。
室内の明るさと裏腹に、中廊下の艶っぽいこと。。。
お部屋に入ると遥か遠くに海が見えるバルコニーが!
開け放つと気持ち良い風を室内に運んできます。
ワンルームのキッチン付きの部屋でしたが、キッチンは使えないと説明を受けました。
どうやら建設当時のまま、、、
冷蔵庫も無く、、、ちょっとテンションが下がる私たち。
ここ、ユニテには1泊。
申し込みしていた見学コースは16時からだったこと、
翌日は早朝(5時前!)に出なくてはいけなく、ここにきて慌ただしいスケジュールとしてしまったため、
ユニテの周囲を散策がてら、買い物に行く事にしました。
ユニテはマルセイユの中心部からは少し離れるので、ホテルとはいえ普通の住宅街に建っています。
周辺ものんびりした印象の街でした。
途中の菩提樹の甘い香りに癒されながら、スーパーを見つけて食材や飲み物を購入します。
初夏の南仏で冷蔵庫が無い!!!
(建物の中に小さな売店はあります。)
という事でスーパーで氷と保冷バッグを購入した事を思い出します。。。(^^;;
(モチロン、飲み物を冷やすため、、、、笑)
ユニテ・ダビタシオンの一部屋で過ごす、、、
カップマルタンの休暇小屋で見た家具と同じようなデザインの家具は、
女性デザイナー、シャルロットペリアンのデザイン。
メゾネット式の階層の中、私たちが宿泊した部屋は1層の部屋でした。
部屋に入ると手前にキッチン、トイレの水回り。
バルコニーに面したベッドルーム。
当時はダイニング・リビング兼用で、ベッドルームという使い方でしょうか。
↓ バルコニー側から。
現在では日本のマンションも、ワンルームはこのタイプの間取りが多いですが、
当時は斬新な間取り。
高層の集合住宅を建て周囲に空間を多く取る事で、公園などのコモンスペースを増やし、
人々の住環境を良くする都市計画。
コルビュジェの提唱した『輝ける都市』
マルセイユのユニテ・ダビタシオンはその最初の集合住宅でした。
シャワー+洗面+トイレにワンルームのリビング兼ベッドルーム。
水回りとリビングの縁を切る、家具。↓
コンパクトな割にキッチンはかなり作り込んであり、
さすがシャルロット・ペリアン!と思わせてくれました。
また、南仏マルセイユの気候を考慮して、日差し除けのキャノピーが付いた
バルコニーは心地よく、こだわった設計がされています。
↓ 欲を言えば引き戸だったら最高!だと思うのですが、
当時のヨーロッパには木製引き戸の概念があまりなかったので、、、(๑・ .̫ ・๑)`
バルコニーには住戸ごとにカラフルな塗装が施してあり、
建物のファサードを印象付けています。
この色選定にコルビュジェは大変腐心したそうです。
また、帰国してから知りましたが、このホテルには『シングル』ユースの部屋もあるのですが、
そちらはベッドルームのみ、トイレはお隣の部屋の方と共同!!!とか。。。。
それが元の設計かどうかは、わからないのですが。。。
そして建築年を考えると、仕方ないのかなぁとも思うのですが、
水回りの劣化が激しく、配管からの臭気もかなり上がってくるので、
トイレやシャワーを使用する時にちょっと悲しい気持ちになりました。。。。
これは元設計が、、、というよりは、ホテルとしてのホスピタリティかなと感じます。
「コルビュジェ設計の建築物に触れられるのだから、いいでしょ。」的な奢りが垣間見えるというか、、、、
居住されている方達は素敵にリノベされているので、余計にそんな事を思ったり。
辛口ですみません。。。。
でも逆に考えれば、元のままの状態を体験できる、貴重な空間とも言えますよね。
夕方から始まる建築ツアーでは、メゾネットの部屋の見学ができましたので両方観られたのは良かったです。
夕方からのツアーはちょっとしたアクシデントがありましたが、、、、笑
それでも楽しく見学させてもらいました。
今回の記事、長くなってしまいましたので、二回に分けてお伝えしますね。
次回へ続く。
(文責:滝川良子)